保育士として頑張っているあなたは、毎日の業務に追われながらも、キャリアアップの可能性を模索していませんか?

保育の専門家として成長したい

給与や待遇を改善したい
そんな思いを抱きながらも具体的な一歩を踏み出せずにいるかもしれません。
実は、適切な資格や研修を選ぶことで、あなたの保育士としての価値を大きく高められるのです。
この記事では、保育士がキャリアアップするために役立つ資格を徹底解説します。
- 保育士等キャリアアップ研修
- 医療保育専門士
- 運動保育士
- 絵本専門士
- リトミック指導員
- おもちゃインストラクター
- チャイルドマインダー
- モンテッソーリ教員資格
- 幼児食インストラクター
- 保育カウンセラー
- チャイルドコーチング
- 幼保英語検定
- 社会福祉士
この情報を知らないままでは、あなたが持つ本来の可能性や価値に気づかず、キャリアの停滞を感じ続けることになるでしょう。
保育の質を高めながら自分自身の成長も実現できる方法を、ぜひ見つけていきましょう。
この記事を書いた人

たけみやたいが
資格のミカタを運営している、ライター歴4年のたけみやと申します。「スキルを身に着けたい」「資格を取りたい」という相談がめちゃめちゃ集まってくる人。実際に相談者さんの夢をかなえた経験が、指折で数えられないほどはあります。どうやって学習を進めて行けばよいか相談に乗ることには自信がありますし、一緒に新しい景色をみるのが好きです。一緒に資格取得を目指しましょう!
保育士がキャリアアップを目指すメリット

保育士がキャリアアップを目指すメリットは以下の通りです。
- 専門性を高めて職場での信頼度アップ
- 給料や処遇面へのプラス影響
- 子どもや保護者へのより良いサポート
それぞれ詳しく解説します。
専門性を高めて職場での信頼度アップ
保育士として専門性を高めることは、職場での信頼度を大きく向上させます。子どもの発達支援や保護者対応など、特定分野の知識やスキルを深めることで、同僚や上司からの評価が変わってきます。
専門的な視点からアドバイスができるようになれば、園全体の保育の質向上にも貢献できるでしょう。また、困難なケースに対応できる力が身につくと、チームの中核メンバーとして重要な役割を任されるようになります。

こうした変化は自己肯定感を高め、仕事のやりがいにもつながるはずです。
専門性の向上は、自分自身の成長を実感できる大きな喜びをもたらしてくれます。
給料や処遇面へのプラス影響
専門性の向上は給与アップに直結します。保育業界では「処遇改善加算」という制度があり、キャリアアップ研修の受講や専門的な知識・技能を持つ保育士に対して手当が支給されるのです。
例えば、キャリアアップ研修を受講した職員に対しては月額5,000円〜40,000円の加算が適用される場合があります。また、専門性を活かした園内研修の講師を務めることで、追加の報酬を得られるケースもあるでしょう。

さらに、特定の資格を持つことで転職市場での価値も高まり、より良い条件での就職や転職が可能になります。
このように、専門性の向上は経済面でも大きなメリットをもたらすことができるのです。
子どもや保護者へのより良いサポート
専門知識を深めることで、子どもや保護者へのサポート力が格段に向上します。例えば、発達心理学に関する知識があれば、子どもの成長段階に応じた適切な関わり方ができるようになります。
また、特別支援に関する知識があれば、配慮が必要な子どもに対して、より効果的な支援方法を実践できるでしょう。

保護者対応においても、専門的な視点からのアドバイスができるようになれば、悩みを抱える保護者の大きな支えになれますよね!
こうした専門性を活かしたサポートは、子どもたちの健やかな成長を促し、保護者からの信頼も厚くなるはずです。結果として、保育士としてのやりがいと誇りを感じられる瞬間が増えていくことでしょう。
資格取得で給料や手当はどのくらい上がる?

保育士がキャリアアップのために資格を取得すると、給与や手当にどのように反映されるのでしょうか。具体的な数字で見ていきましょう。
まず、保育士のキャリアアップと給与に大きく関わるのが「処遇改善加算」です。これは保育の質の向上のために設けられた制度で、専門性の高い保育士に追加の手当が支給されます。
- 処遇改善加算Ⅰ: 基本的な処遇改善として、全ての保育士の給与底上げに使われます
- 処遇改善加算Ⅱ: 職務分野別リーダーや副主任、主任など役職に応じて月額5,000円〜40,000円が加算されます
- キャリアアップ研修修了者: 各分野の研修修了者には月額4,000円〜5,000円の手当が支給される場合があります
また、自治体によっては独自の補助金制度があります。
たとえば、東京都では「キャリアップ補助金」として、一定の要件を満たす保育士に対して年間最大10万円の補助金が支給される制度があります。また、その他の補助金を受けられる場合があります。
資格・研修の種類 | 給与アップの目安 | 備考 |
---|---|---|
保育士等キャリアアップ研修 | 月額4,000円〜5,000円 | 分野ごとに手当が異なる |
専門リーダー(処遇改善加算Ⅱ) | 月額5,000円〜 | 職場での役職と連動 |
副主任・専門職(処遇改善加算Ⅱ) | 月額20,000円〜 | 職場での役職と連動 |
主任(処遇改善加算Ⅱ) | 月額40,000円〜 | 職場での役職と連動 |
職場にアピールする際のポイントとしては、取得した資格や研修がどのように保育の質向上に貢献できるかを具体的に説明することが重要です。
単に

資格を取りました

この資格で得た知識を〇〇の場面で活用できます
と伝えましょう。また、園の方針や課題と自分の専門性をリンクさせることで、評価されやすくなります。
キャリアアップを目指す保育士が取り組みたい資格・研修

キャリアップを目指す保育士が取り組むべき資格・研修は次の通りです。
- 保育士等キャリアアップ研修
- 医療保育専門士
- 運動保育士
- 絵本専門士
- リトミック指導員
- おもちゃインストラクター
- チャイルドマインダー
- モンテッソーリ教員資格
- 幼児食インストラクター
- 保育カウンセラー
- チャイルドコーチング
- 幼保英語検定
- 社会福祉士
それぞれ詳しく解説します。
保育士等キャリアアップ研修

項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 保育所等の保育現場で一定の経験を積んだ保育士等。具体的には、各専門分野でリーダー的役割を担う者や、その見込みのある者。 |
試験科目・出題範囲 | 研修は以下の8分野で構成され、各分野15時間以上の研修が必要です。 1. 乳児保育 2. 幼児教育 3. 障害児保育 4. 食育・アレルギー対応 5. 保健衛生・安全対策 6. 保護者支援・子育て支援 7. マネジメント 8. 保育実践 各分野の詳細なカリキュラムは、厚生労働省のガイドラインに基づいています。 |
合格基準 | 各分野の研修を修了し、研修後のレポート提出が求められます。全課程を修了することで、修了証が発行されます。 |
合格率 | 公表されていません。 |
受験料 | 研修自体は無料ですが、講義資料代などの実費が必要となる場合があります。 |
試験の受け方 | 各都道府県や指定研修機関が実施する研修に申し込み、全課程を修了します。詳細は各自治体や研修機関の公式サイトをご確認ください。 |
保育士等キャリアアップ研修は、保育現場でのスキルアップに直結する公的な研修制度です。この研修は全国共通の基準で実施され、修了することで処遇改善加算の対象となるため、給与アップにも直結します。
研修は「乳児保育」「幼児教育」「障害児保育」「食育・アレルギー」「保健衛生・安全対策」「保護者支援・子育て支援」「マネジメント」の7分野に分かれており、各分野15時間の研修で構成されています。全ての分野を修了する必要はなく、自分の興味や園での役割に応じて選択できます。
研修は各自治体や指定研修機関で受講でき、多くの場合、受講料は無料または低額に設定されているため、経済的負担も少なくチャレンジできるでしょう。
参照:東京都キャリアアップ研修
医療保育専門士

項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | – 保育士資格を有すること – 病院、診療所、病児保育室、障がい児施設、乳児院などで常勤1年以上、または非常勤で年間150日以上かつ2年以上の保育経験があること – 日本医療保育学会の正会員であり、申込時に会員歴が1年以上あること |
科目・出題範囲 | – 研修会:計3回実施 – 研修課題・レポートの提出 – 事例研究論文の作成・提出 |
試験の合格基準 | – 論文審査および口頭試問に合格すること |
合格率 | – 公表されていません |
受験料 | – 資格認定研修費用:30,000円 – 資格認定料:20,000円 |
試験の受け方 | 1. 研修参加申し込み 2. 研修費用の入金 3. 研修会への参加 4. 課題・レポートの提出と論文への着手 5. 論文の提出 6. 論文審査・口頭試問 7. 登録・認定手続き 8. 認定証の交付 |
医療保育専門士は、医療機関で働く保育士のための専門資格です。この資格を取得すると、病院の小児病棟や院内保育所での専門的な保育が可能になります。
入院中の子どもの不安を軽減し、健やかな発達を支援する重要な役割を担います。資格取得には保育士として3年以上の実務経験が必要で、認定団体が実施する研修を受講し、試験に合格する必要があります。
試験は病気の子どもの保育や医療知識など専門的な内容が問われます。医療機関での保育は一般の保育所より給与水準が高いケースが多く、キャリアアップと収入増加の両面でメリットがあります。
参照:医療保育専門
運動保育士

項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | – 初級:特になし – 中級:初級資格取得者 – 上級:中級資格取得者 |
科目・出題範囲 | – 運動遊び実践コース:子どもの発達段階に応じた運動遊びの指導方法 – 子育て脳機能コース:脳の発育発達に関する知識とその応用 |
試験の合格基準 | – 各コースの講習受講後、所定のテストに合格すること |
合格率 | – 公表されていません |
受験料 | – 運動遊び実践コース – 初級:35,200円 – 中級:55,000円 – 上級:110,000円 – 子育て脳機能コース – 初級:35,200円 – 中級:55,000円 – 上級:110,000円 |
試験の受け方 | 1. 資格認定申込フォームから申し込み 2. クレジットカードで受講料を支払い 3. 初級受講者はオンラインで事前学習 4. 各会場またはオンラインで講習を受講 5. 講習後、自宅でオンラインテストを受験 6. 合否結果をメールで受け取り 7. 合格者には認定証が発行される |
運動保育士は、子どもの健やかな身体発達を促す専門家として注目されています。この資格は、子どもの発達段階に合わせた運動遊びや体育指導のスキルを証明するもので、運動遊びを通じて子どもの「生きる力」を育むことを目指しています。
資格取得には、指定団体が開催する講習会(基礎・応用・実践の3段階)を受講し、実技試験に合格する必要があります。費用は全過程で10万円程度ですが、子どもの体力低下が社会問題となる中、この専門性を持つ保育士の需要は高まっています。
園内での運動会やイベントの企画担当となることで評価が上がり、スポーツ教室や運動特化型の保育園への就職にも有利になるでしょう。子どもと一緒に体を動かすことが好きな保育士におすすめの資格です。
参照:運動保育士
絵本専門士

項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 以下のいずれかを満たす者: – 司書、司書補、保育士、幼稚園教諭、小学校教諭の資格を有する者 – 絵本関連の実務経験が原則3年以上ある者(例:図書館職員、保育士、幼稚園教諭、小学校教諭、福祉施設職員、絵本や児童文学の出版・販売・編集者) – 絵本関連の活動経験が原則3年以上ある者(例:読み聞かせ活動、ワークショップの実施) – 絵本学、児童文学、美術の研究実績を有する者 |
科目・出題範囲 | – 講座内容: – 知識を深める:絵本や子どもに関する知識 – 技能を高める:おはなし会やワークショップの運営方法 – 感性を磨く:絵本の創作や編集に必要な感性 – 授業構成: – 全30コマ(1コマ90~120分) – 講義、演習など多様な形式 |
試験の合格基準 | – 全授業の修了 – 修了課題の提出と評価 |
合格率 | – 公表されていません |
受験料 | – 80,000円(税込) ※材料費が別途発生する講義あり。交通費等は自己負担 |
試験の受け方 | 1. 応募: – 国立青少年教育振興機構のウェブサイトからエントリーシートを提出 – 応募期間:例年2月上旬~3月上旬 2. 選考: – 書類選考(1次選考) – 面接等(2次選考) – 選考結果はウェブサイトで発表 3. 受講: – 講座は6月~翌年1月の間に全5回(各回2日間)実施 – 会場:国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区) 4. 修了課題: – 全授業終了後に課題を提出 – 課題の評価により、絵本専門士として認定されると認定証が交付される |
絵本専門士は、絵本の専門知識を持ち、子どもと絵本をつなぐ架け橋となる専門家です。この資格を取得すると、子どもの発達段階や興味に合わせた絵本の選書や読み聞かせの技術が身につきます。
資格取得には、指定講座(通信・通学)を受講し、レポート提出と試験に合格する必要があります。費用は8万円程度かかりますが、絵本を通じた豊かな保育活動を展開できるようになります。
保育現場では、子どもの言語発達や感性を育む絵本の重要性が高まっており、この専門性を持つ保育士は園内の読書活動の中心的役割を担えるでしょう。また、図書館や絵本専門店など、活躍の場を広げることも可能です。
絵本が好きで、その魅力を子どもたちに伝えたいと考える保育士におすすめの資格といえます。
参照:絵本専門士
リトミック指導員
項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | – 日本能力開発推進協会(JADP)認定 乳幼児リトミックインストラクター: – 協会指定の認定教育機関で全カリキュラムを修了した者。 – リトミック研究センター: – 18歳以上で、大学、短大、専門学校の在学者・卒業者、または同等以上と認められた者。 |
科目・出題範囲 | – JADP認定: – 乳幼児の身体と心の発達 – リトミックレッスンの基礎知識 – リトミックプログラムの組み方 – 乳幼児へのリトミックレッスン – リトミック研究センター: – リトミック理論 – リズム運動 – キーボードハーモニー – 指導プログラムの実践手法 |
試験の合格基準 | – JADP認定: – 得点率70%以上で合格。 – リトミック研究センター: – 各科目70点以上の成績と、全授業の70%以上の出席。 |
合格率 | – JADP認定: – 公表されていません。 – リトミック研究センター: – 公表されていません。 |
受験料 | – JADP認定: – 5,600円(税込) – リトミック研究センター: – 入学金:55,000円(税込) – 授業料:385,000円(年間・税込) – 教材費:68,200円(税込) |
試験の受け方 | – JADP認定: 1. 認定教育機関で全カリキュラムを修了。 2. 協会ホームページから検定試験を申し込み、受験料を支払う。 3. 在宅で試験を受験。 4. 合否結果は答案受付後、約1ヶ月で通知。 – リトミック研究センター: 1. 出願フォームから申し込み。 2. 書類選考と面接選考を経て入学。 3. 週1回の授業と年数回のスクーリングを受講。 4. 修了試験に合格し、所定の出席率を満たすと指導資格認定証が授与される。 |
リトミック指導員は、音楽を通して子どもの感性や表現力を育む専門家として人気です。この資格を取得すると、音楽に合わせた動きや即興表現を通じて、子どもの創造性や協調性を引き出す保育ができるようになります。
資格取得には、認定団体の講座(初級・中級・上級)を受講し、実技試験に合格する必要があります。費用は級によって異なりますが、初級なら3〜5万円程度で挑戦できます。
音楽活動は多くの保育園で日常的に行われており、この専門性を持つ保育士は園内の音楽活動の中心となって活躍できるでしょう。また、リトミック教室の開設など、副業や独立の道も開けます。音楽が好きで、子どもと一緒に表現活動を楽しみたい保育士にぴったりの資格です。リズム感や音楽の専門知識がなくても、step by stepで学べるカリキュラムが用意されているので安心です。
おもちゃインストラクター

項目 | 内容 |
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受験資格 | 特に制限はなく、どなたでも受講可能です。 |
科目・出題範囲 | – ワークショップ: – 画用紙を使った江戸からくり玩具の制作 – 新聞紙を活用した遊びの展開 – 世界のおもちゃで遊ぶ体験 – レクチャー: – おもちゃインストラクターの役割と心構え – 子どもの発達とおもちゃの関係 – 手作りおもちゃと既製品玩具の活用法 – 多世代交流を促進するおもちゃの活用法 |
試験の合格基準 | 講座を全て受講し、所定のカリキュラムを修了すること。試験はありません。 |
合格率 | 公表されていませんが、全カリキュラムを修了すれば認定証が授与されます。 |
受験料 | 一般:11,000円(税込) 芸術と遊び創造協会 正会員:10,000円(税込) ※テキスト・教材費込み |
試験の受け方 | 1. 申し込み: – 芸術と遊びらぼのウェブサイトから希望する講座の日程と会場を選び、申し込みます。 2. 受講: – 1日(6時間)の講座を受講します。 – 講座は通学コースとオンラインコースがあり、都合に合わせて選択できます。 3. 認定: – 全てのカリキュラムを修了すると、「おもちゃインストラクター認定証」が授与されます。 |
おもちゃインストラクターは、子どもの発達段階に合わせた適切なおもちゃ選びを指導できる専門家です。この資格を取得することで、おもちゃを通じた子どもの能力開発や遊びの質の向上に貢献できます。
資格取得には、おもちゃコンサルタント協会などの認定講座(約10時間)を受講し、試験に合格する必要があります。費用は3〜5万円程度です。
資格を活かして、保育園でのおもちゃコーナーの監修や、保護者への玩具選びのアドバイスができるようになります。また、おもちゃメーカーとのコラボレーションや、おもちゃ選びに悩む保護者向けのセミナー講師など、活躍の場を広げることも可能です。
玩具に興味があり、子どもの遊びをより豊かにしたいと考える保育士におすすめの資格です。比較的短期間で取得できるため、初めての専門資格としても挑戦しやすいでしょう。
チャイルドマインダー

項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 特に制限はなく、どなたでも受講可能です。 |
科目・出題範囲 | – 学習内容: – チャイルドマインダーの基本理念、保育目標、保育姿勢および役割 – 子どもの年齢に応じた発達と心理の理解 – 子どもとの円滑なコミュニケーション – 子どもの自立としつけ – 遊びを通した機能の発達への理解 – 発達障害と虐待について – 子どもの健康を守る病気とその予防 – 子どもの安全を守る事故防止と応急手当 – 小児救急救護法 – 栄養と離乳食、食事 – 衛生管理法 – 乳児ケアの実践法 – 保育活動 – 保護者とのコミュニケーション – ビジネスとしての保育提供 |
試験の合格基準 | 筆記試験で正答率70%以上。 |
合格率 | 約70%~90% |
受験料 | 受講する団体やスクールによって異なりますが、一般的には以下の通りです。 – NCMA, Japan:16,200円(税込) – チャイルドマインダージャパン:11,000円(税込) – ヒューマンアカデミー:4,320円(税込)~ – エクセレントホールディングス:5,500円(税込) ※受講料、認定料は別途必要 |
試験の受け方 | 1. 講座の受講: – 各団体やスクールが提供する養成講座を受講します。 – 講座は通学、通信教育、またはその組み合わせで受講可能です。 2. 試験の受験: – 講座修了後、筆記試験を受験します。 – 試験内容は講座で学んだ内容が中心です。 – 試験は在宅で受験可能な場合もあります。 3. 合格通知: – 試験後、約1ヶ月で合否通知が郵送されます。 – 合格者には認定証が授与されます。 |
チャイルドマインダーは、少人数の子どもを自宅などで保育する資格で、家庭的保育の専門家として認められるイギリス発祥の認定制度です。
資格取得には、NCMA(National Childminding Association)日本支部の講座を受講し、実技と筆記試験に合格する必要があります。費用は7〜10万円程度かかりますが、小規模保育や家庭的保育など、近年ニーズが高まっている分野での就職に有利になります。
また、将来的に自宅で保育ビジネスを始めるための基盤にもなります。少人数の子どもとじっくり関わりたい保育士や、いずれは独立して働きたいと考える保育士におすすめです。
ワークライフバランスを重視した働き方を実現する一歩ともなる資格だと言えるでしょう。
参照:チャイルドマインダー
モンテッソーリ教員資格

項目 | 内容 |
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受験資格 | – 日本モンテッソーリ協会(JAM): – 幼稚園教諭、保育士、小・中・高等学校の教員資格を有する者 – 大学、短大、専門学校卒業者で、協会が認めた者 – 所属園の職員で、所属長の推薦を受けた者 – 日本モンテッソーリ教育綜合研究所: – 18歳以上で、高校卒業と同等の学力を有する者 – 国際モンテッソーリ協会(AMI): – 高等学校卒業以上の学歴を有する者 |
科目・出題範囲 | – 日本モンテッソーリ協会(JAM): – モンテッソーリ教育の理論と実践 – 教具の使用方法 – 子どもの発達段階の理解 – 日本モンテッソーリ教育綜合研究所: – モンテッソーリ教育の基本理論 – 教具の取り扱いと指導法 – 子どもの心理と発達 – 国際モンテッソーリ協会(AMI): – モンテッソーリ教育の哲学と理論 – 教具の使用と指導技術 – 子どもの観察と発達理解 |
試験の合格基準 | – 日本モンテッソーリ協会(JAM): – 全課程修了後、資格試験に合格すること – 日本モンテッソーリ教育綜合研究所: – 通信教育講座修了後、資格試験に合格すること – 国際モンテッソーリ協会(AMI): – 全課程修了後、筆記・実技試験に合格すること |
合格率 | – 日本モンテッソーリ協会(JAM): – 公表されていません – 日本モンテッソーリ教育綜合研究所: – 公表されていません – 国際モンテッソーリ協会(AMI): – 公表されていません |
受験料 | – 日本モンテッソーリ協会(JAM): – 約50万円~88万円 – 日本モンテッソーリ教育綜合研究所: – 約27万円~88万円 – 国際モンテッソーリ協会(AMI): – 約70万円~100万円 |
試験の受け方 | 1. 講座の受講: – 各協会や研究所が提供する養成コースを受講します。 – コースは通学、通信、オンラインなど多様な形式があります。 2. 試験の受験: – コース修了後、筆記試験や実技試験を受験します。 – 試験内容は学んだ理論や実践に基づきます。 3. 資格取得: – 試験に合格すると、各協会や研究所からモンテッソーリ教員資格が授与されます。 |
モンテッソーリ教員資格は、子どもの自発的な活動を尊重するモンテッソーリ教育の専門家として認められる資格です。この教育法は世界的に評価が高く、資格を取得すると子どもの「自分でやりたい」という意欲を引き出す保育ができるようになります。
資格取得には、日本モンテッソーリ協会などの認定機関で1〜2年の専門コースを受講し、実技・筆記試験に合格する必要があります。費用は50〜100万円程度と高額ですが、モンテッソーリ教育を取り入れている園では優遇されることが多く、給与面でも期待できます。
また、モンテッソーリ教室の開設など、独立の道も開けます。子どもの自主性を大切にし、個々の発達に合わせた保育をしたいと考える保育士に最適な資格です。取得には時間と費用がかかりますが、長期的なキャリア形成を考える上で価値ある投資といえるでしょう。
幼児食インストラクター

項目 | 内容 |
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受験資格 | 一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)指定の認定教育機関が提供する全カリキュラムを修了した者。 |
科目・出題範囲 | 幼児食の基礎知識 – 幼児期の食事 – 栄養と代謝 – 病気のときの食事 – 食物アレルギー |
試験の合格基準 | 得点率70%以上。 |
合格率 | 公表されていません。 |
受験料 | 5,600円(税込) |
試験の受け方 | カリキュラム修了後、随時在宅にて受験可能。 |
幼児食インストラクターは、子どもの健やかな成長を食事面からサポートする専門家です。
この資格を取得すると、発達段階に合わせた適切な食事の提供方法や、食育活動の企画・運営のスキルが身につきます。資格取得には、認定団体のカリキュラム(通信・通学)を受講し、試験に合格する必要があります。
費用は3〜5万円程度で、比較的短期間(2〜3ヶ月)で取得できます。保育現場では「食育」の重要性が高まっており、この専門性を持つ保育士は給食の時間や食育活動の中心的役割を担えるでしょう。また、保護者向けの食事相談や、食育イベントの企画など、活躍の場を広げることも可能です。
子どもの食に関心があり、「食べる楽しさ」を伝えたいと考える保育士におすすめの資格です。食物アレルギーへの理解も深まるため、安全な保育にも貢献できます。
参照:幼児食インストラクター
保育カウンセラー

項目 | 内容 |
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受験資格 | 保育カウンセラー養成講座ステップⅢ(旧上級)修了者が対象です。 |
科目・出題範囲 | – 認定レポートⅠ: 指定の課題図書を読んで、最も興味を持ち、実践したいと思うことについてのレポート。 – 認定レポートⅡ: 指定の課題図書を1冊選び、興味を持った箇所を示し、その理論に基づいて自身がどのように実践していくかを述べるレポート。 |
試験の合格基準 | 認定レポートの内容が審査基準を満たしていること。 |
合格率 | 公表されていません。 |
受験料 | – 登録手数料: 10,000円 – 更新手数料: 3,000円 |
試験の受け方 | 認定レポート2課題を提出し、資格認定審査会で審査を受けます。 |
保育カウンセラーは、子どもの心理的サポートと保護者支援のスキルを持つ専門家です。
この資格を取得すると、子どもの行動や心理をより深く理解し、適切な対応ができるようになります。また、育児不安を抱える保護者へのカウンセリングも可能になります。資格取得には、認定団体の講座(通信・通学)を受講し、レポート提出と試験の合格が必要です。
費用は5〜10万円程度です。発達の気になる子どもや、課題を抱える家庭が増える中、カウンセリングスキルを持つ保育士の需要は高まっています。
園内での相談担当になることで評価が上がり、児童相談所や療育センターなど、活躍の場を広げることも可能です。
子どもの心に寄り添い、保護者支援にも力を入れたいと考える保育士におすすめの資格です。心理学の基本から学べるため、専門的なバックグラウンドがなくても挑戦できます。
参照:保育カウンセラー養成講座
チャイルドコーチング

項目 | チャイルドコーチングアドバイザー | チャイルドコーチングマイスター |
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受験資格 | 一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)指定の認定教育機関が提供する全カリキュラムを修了した者。 | 一般社団法人 日本能力教育促進協会(JAFA)指定の認定機関が行う講座を受講し、認定機関指定の方法で受験を申し込んだ者。 |
科目・出題範囲 | 子育てに関する基礎知識 – 親子関係に関する基礎知識 – コーチング技術に関する職業能力 | 公表されていません。 |
試験の合格基準 | 得点率70%以上。 | 公表されていません。 |
合格率 | 公表されていません。 | 公表されていません。 |
受験料 | 5,600円(税込) | 認定機関が行う講座費用に含まれます。 |
試験の受け方 | カリキュラム修了後、随時在宅にて受験可能。 | 認定機関の講座受講後、随時在宅にて受験可能。 |
チャイルドコーチングは、子どもの可能性を引き出し、自発的な行動を促すコミュニケーション技術です。この資格を取得すると、子どもの主体性を尊重しながら、適切な言葉かけや関わり方ができるようになります。
資格取得には、日本コーチ協会などの認定講座(30時間程度)を受講し、実技と筆記試験に合格する必要があります。費用は10〜15万円程度かかりますが、子どものやる気を引き出す技術は保育のあらゆる場面で活かせます。
特に「子どもの自己肯定感を高めたい」「主体的な活動を促したい」と考える保育士にとって、大きな武器となるでしょう。また、保護者支援の場面でも、コーチングの技術は非常に有効です。将来的には保育コンサルタントや子育て講座の講師など、活躍の場を広げることも可能です。
子どもの潜在能力を信じ、その力を引き出したいと考える保育士におすすめの資格です。
幼保英語検定

項目 | 内容 |
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試験区分 | 4級、3級、2級、準1級、1級 |
受験資格 | 制限なし。誰でも受験可能。 |
試験内容 | 4級: リーディング(50分) – 3級: リーディング(50分)、リスニング(20分) – 2級: リーディング(50分)、リスニング(25分) – 準1級: リーディング(50分)、リスニング(30分)、二次試験(10分) – 1級: リーディング(50分)、リスニング(30分)、二次試験(20分) |
試験日程 | 年3回実施(春季:7月、秋季:11月、初春:2月) |
申込期間 | 一次試験の約1か月前まで |
試験会場 | 札幌、仙台、さいたま、千葉、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、岡山、福岡 |
受験料 | 4級: 3,500円 – 3級: 4,000円 – 2級: 4,500円 – 準1級: 6,500円(二次試験1回目の検定料を含む) – 1級: 7,000円(二次試験1回目の検定料を含む) |
試験形式 | マークシート形式(準1級と1級は二次試験として面接あり) |
合格基準 | 公表されていません。 |
合格率 | 公表されていません。 |
幼保英語検定は、幼児教育の現場で英語活動を行うための知識とスキルを認定する資格です。
この資格はレベル別(5級〜1級)になっており、自分のペースでステップアップできます。資格取得には、各級に対応したテキストで学習し、筆記と実技試験に合格する必要があります。費用は1級で1.5〜2万円程度と比較的リーズナブルです。
英語教育の低年齢化が進む中、この資格を持つ保育士は園内での英語活動の中心的役割を担えるでしょう。また、英語を取り入れた保育園や、バイリンガル幼稚園への就職・転職にも有利になります。英語の歌やゲームを使った活動が学べるため、子どもが楽しみながら英語に触れる環境づくりができるようになります。
英語に興味があり、グローバルな視点を持った保育をしたいと考える保育士におすすめです。英語が苦手でも5級から始められるため、無理なくチャレンジできる資格といえるでしょう。
参照:幼保英語検定
社会福祉士

項目 | 内容 |
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受験資格 | 福祉系大学や短期大学で指定科目を履修した者、または一般大学卒業後に指定の養成施設で学んだ者など。詳細な受験資格は公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式サイトをご確認ください。 |
試験科目・出題範囲 | 試験は全19科目、計129問で構成されています。主な科目は以下のとおりです。 1. 医学概論 2. 心理学と心理的支援 3. 社会学と社会システム 4. 社会福祉の原理と政策 5. 社会保障 6. 権利擁護を支える法制度 7. 地域福祉と包括的支援体制 8. 障害者福祉 9. 刑事司法と福祉 10. ソーシャルワークの基盤と専門職 11. ソーシャルワークの理論と方法 12. 社会福祉調査の基礎 13. 高齢者福祉 14. 児童・家庭福祉 15. 貧困に対する支援 16. 保健医療と福祉 17. 福祉サービスの組織と経営 詳細な出題範囲は公式サイトをご確認ください。 |
合格基準 | 総得点の60%程度を基準とし、難易度で補正した点数以上の得点を取得し、かつ全ての科目群で得点を得ることが必要です。 |
合格率 | 毎年変動しますが、直近の合格率は約30%前後です。 |
受験料 | 19,370円(2025年時点) |
試験の受け方 | 年1回、2月上旬に実施される国家試験を受験します。詳細な日程や申し込み方法は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公式サイトをご確認ください。 |
社会福祉士は、国家資格として社会的評価が高く、保育士のキャリアアップに大きな価値をもたらします。
この資格を取得すると、福祉の専門知識を活かした保育実践や、要支援家庭への適切な援助が可能になります。資格取得には、指定養成施設での履修(4年制大学、2年制専門学校など)か、実務経験と短期養成施設での学習が必要で、国家試験に合格する必要があります。費用と時間の投資は大きいですが、児童福祉分野でのキャリアの幅を大きく広げられます。
例えば、児童相談所や家庭支援センター、行政機関など、保育士とは異なる職場での活躍が可能になります。また、給与水準も上がる傾向にあります。子どもと家庭を取り巻く社会的課題に関心があり、より専門的な支援ができる専門家を目指したい保育士におすすめの資格です。長期的なキャリア形成を視野に入れた投資と言えるでしょう。
参照:社会福祉士国家試験
保育士がキャリアアップするロードマップ

続いて、保育士がキャリアアップを目指すためのロードマップを3つ紹介します。
- 将来の姿を想像する
- キャリアップに必要な資格を取得する
- 資格の学びをアピールしつつ仕事に取り組む
それぞれ詳しく解説します。
将来の姿を想像する
キャリアアップの第一歩は、5年後、10年後の自分の姿を具体的に思い描くことから始まります。「どんな保育士になりたいのか」「どんな場所で、どんな子どもたちと関わりたいのか」を明確にすることで、学ぶべき方向性が見えてきます。
例えば、将来的に主任保育士を目指すなら、マネジメント分野のスキルが必要になるでしょう。発達支援の専門家を目指すなら、特別支援や心理学の知識が必要です。英語教育に携わりたいなら、語学力と幼児教育法の組み合わせが求められるでしょう。
漠然と「スキルアップしたい」と考えるより、具体的なゴールを設定することで、効率的な学習計画が立てられます。また、先輩保育士や憧れの保育者にキャリアパスについて聞いてみるのも良いでしょう。実際の経験談は、自分の将来を考える上で貴重な参考になります。
キャリアップに必要な資格を取得する
将来の目標が定まったら、そこに到達するために必要な資格や研修を計画的に取得していきましょう。まずは、全ての保育士にとって基盤となる「保育士等キャリアアップ研修」の受講をおすすめします。
この公的研修は処遇改善加算にも直結するため、給与アップの足がかりになります。その上で、自分の興味や園の特色に合わせた専門資格にチャレンジしていくとよいでしょう。資格取得の際のポイントは以下の通りです。
- 無理のないスケジュールを立てる(1年に1つの資格を目標にするなど)
- 職場の支援制度や補助金を活用する
- オンライン講座や通信教育など、働きながら学べる方法を選ぶ
- 同じ目標を持つ仲間と一緒に学ぶ
子育て中の方は、家族の協力を得ながら、短時間でも継続的に学習する習慣を作ることが大切です。資格取得は一朝一夕にはいきませんが、日々の小さな積み重ねが確実に未来のキャリアを切り開いていけます。
資格の学びをアピールしつつ仕事に取り組む
資格取得はゴールではなく、キャリアアップへのスタート地点です。取得した知識やスキルを実際の保育現場で積極的に活かし、その成果を上司や同僚に見える形で示していくことが重要です。
例えば、新しい保育活動を提案したり、園内研修で学んだことを共有したりすることで、あなたの専門性をアピールできます。また、資格取得の学びを日々の保育記録や指導計画に反映させることで、保育の質の向上を具体的に示すことができるでしょう。
- 絵本専門士の知識を活かした読み聞かせコーナーの設置
- リトミック指導員の技術を活かした音楽活動の実施
- 保育カウンセラーの知識を活かした保護者相談会の開催
こうした取り組みは子どもたちの成長だけでなく、保育園全体の価値向上にも貢献します。また、園の特色づくりにもつながるため、園長や主任からの評価も高まるでしょう。
資格取得で終わらせず、実践と改善を繰り返すことで、真の専門性が身についていきます。
まとめ:保育士はキャリアアップに役立つ資格を活かして将来の選択肢を広げよう!

保育士のキャリアアップに役立つ資格について詳しく解説してきました。専門性を高めることは、職場での評価向上や給与アップだけでなく、子どもや保護者へのより質の高いサポートにもつながります。
適切な資格選びのポイントは、自分の興味や強みに合った分野を選ぶことと、将来のキャリアビジョンを明確にすることです。また、資格取得は目標ではなく、保育の質を高めるための手段であることを忘れないでください。学んだ知識を実践で活かし、子どもたちの成長に貢献することが最も大切です。
保育士の仕事は、日々の忙しさに追われがちですが、自己研鑽の時間を作ることで、長期的には大きな成長と可能性が広がります。ぜひ自分に合った資格にチャレンジして、キャリアの選択肢を広げていきましょう。無理なく楽しく学べる方法を見つけ、一歩ずつ確実に前進することが、充実した保育士人生への道となります。
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